Different contribution of left and right Area 6 (BA 6) to controlling response inhibition: a lesion and TMS study

  • Suzuki Eizaburo ( Department of Physical Medicine and Rehabilitation, Tohoku University Graduate School of Medicine )
  • Oouchida Yutaka
  • Uchino Sumie
  • Aizu Naoki
  • Tang Zhi-ming
  • Abe Genji
  • Nagai Mayumi
  • Izumi Shin-ichi ( Department of Physical Medicine and Rehabilitation, Tohoku University Graduate School of Medicine, Department of Physical Medicine and Rehabilitation, Tohoku University Graduate School of Biomedical Engineering )

[目的]反応抑制とは状況に不適切な反応を抑制する能力である.損傷研究や脳機能イメージング研究から,反応抑制の制御にArea 6が関与していることが知られている.しかし,左右の手の反応抑制の制御におけるArea 6の左右半球間の役割の違いは明らかではない.我々は1)左右Area 6をそれぞれ損傷した患者2例の反応抑制の評価,2)健常成人のArea 6への反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)によるVirtual lesionを実施し,左右のArea 6が左右の手の反応抑制の制御に及ぼす影響を検討した.[実験1]脳出血により左背側運動前野(PMd),左補足運動野を損傷した47歳女性.脳腫瘍により右PMdを切除した32歳女性.両患者の左右の手の反応抑制能力を評価した.[実験2]健常成人14名の左右それぞれのPMdに対する1 Hz rTMSを行い,刺激前後で左右の手の反応抑制の変化を調べた.[評価指標]反応抑制の評価として刺激-反応一致性課題を用いた.被験者は左右どちらかの手視覚刺激に対して左右一方の手で素早く反応する.視覚刺激に対して同じ手で反応する一致条件と反対の手で反応する不一致条件を行った.反応抑制の指標として不一致条件と一致条件の反応時間の差を用いた.[結果]左Area 6損傷患者では右手の反応抑制が障害され,一方,右Area 6損傷患者では両手の反応抑制が障害されていた.健常成人の左PMdへのrTMSが右手の反応抑制に干渉した.[結論]左右の手の反応抑制の制御におけるArea 6の役割は左右半球間で異なり,少なくとも左PMdが右手の反応抑制の制御に関与する可能性が示唆された.



Last-modified: 2012-12-18 (火) 15:56:32